
会長ご挨拶
2021年10月1日、7団体で発足した日本通訳案内士団体連合会(通称:通団連、JAGO)は、2026年秋、会員数16団体となり、一般社団法人として新たな一歩を踏み出すこととなりました。
1949年の「通訳案内士法」施行以降、日本の通訳案内士(通訳ガイド)は、長年にわたる献身的な業務遂行を通じて、訪日外国人旅行者の心をつかみ、日本や日本人に対する理解と評価を高め、親しみを感じていただくことに努めてまいりました。その積み重ねは、日本の観光や経済活動のみならず、人と人との交流を通じた国際親善にも大きく貢献してきたものと考えております。
コロナ禍を経て、訪日外国人旅行者の増加とともに旅行者のニーズやツアーの形態も多様化し、通訳ガイドを取り巻く環境は大きく変化しています。
こうした中、国家資格を有する通訳案内士が、その専門性と品質を維持・向上させながら、平和産業ともいえる観光の最前線で活躍していくためには、個々の通訳案内士や一つの団体だけでは解決できない課題にも、業界全体として向き合っていく必要があります。
全国の通訳案内士の声を集め、それぞれの地域が抱える課題や提言、要望を取りまとめ、行政や観光関連機関をはじめとする関係各所に届け、必要な働きかけを行うこと。そして、地域や所属団体の違いを越えて情報と知恵を共有し、通訳案内士が安心してその能力を発揮できる環境づくりを進めること。それが、通団連に求められている大切な使命であると考えています。
また、私たちが守り、育てていかなければならないものは、「通訳案内士」という資格や職業だけではありません。
日本を訪れる方々と直接向き合い、日本の歴史、文化、社会、そして日本人の心を自らの言葉で伝える通訳案内士は、いわば日本と世界を結ぶ「人」の架け橋です。AIをはじめとする技術が急速に進歩する時代だからこそ、人と人が直接出会い、言葉を交わし、互いの文化や価値観を理解することの意味は、むしろ一層大きくなっていくのではないでしょうか。
通団連は、各会員団体の自主性と特色を尊重しながら、全国の通訳案内士を横につなぐネットワークとして、次代を担う人材の育成、専門性の向上、就業環境の改善、地域間の連携、そして社会における通訳案内士の役割と価値の発信に取り組んでまいります。
一般社団法人化は、私たちにとってゴールではなく、新たなスタートです。
これまで通団連の活動を支えてくださった会員団体の皆様、全国各地で日々お客様と向き合っている通訳案内士の皆様、そして私たちの活動にご理解とご協力をいただいている行政・観光関連機関をはじめとする多くの皆様への感謝を忘れず、着実に歩みを進めてまいります。
通訳案内士が誇りを持って仕事を続けられ、その仕事を通じて日本を訪れる方々が日本をより深く理解し、好きになり、人と人、国と国との相互理解につながっていくこと。
その未来の実現に向けて、通団連は皆様とともに力を尽くしてまいります。
今後とも、一般社団法人日本通訳案内士団体連合会の活動に、より一層のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
一般社団法人日本通訳案内士団体連合会
会長 ランデル洋子

